世間の隙

「いまの世の中でもっとも大事なのは、やはり、ムダな場所だったり、ヒマな時間だったり、何の役にも立たない熱意だったり、どうにもこうにもロクでもないことばかりやる奴だったりっていう、文化が生まれる可能性っていうか、言わば世の中の隙だ。」

と書き示すは、素人の乱・松本哉氏()。

ASKは一人あたりのリサイクルショップの数が日本一多いそうだ(ほんとうに多いと思う)。その中に「時代屋」なるリサイクルショップがある。開店しているのか閉店しているのか、入り口がどこにあるのかすらよくわからないほどにモノで溢れかえっているスモーキーマウンテンのような店である。「時代屋」という看板が無ければ、店とはわかるまい。勇気を出して店内に入ってもなお、鉄のアイロン、錆びた信号機、茶碗、看板の「隙間」を掻き分けて店内を歩くというスリリングな体験を迫られる。この「時代屋」が旭川には何軒かあって、これら「時代屋」の前を通るたびに、私はまさにヒマな心を取り戻すのだ。
先日私はまた新たな時代屋に遭遇した。駅前にあるこの時代屋は、入り口に逆さになった巨大招き猫がつるされている。よく見ると腹のところに、「世の中~だけじゃつまらない」とメッセージのようなものが書かれている。肝心なところがはげていて読めなかったのだけど、「時代屋」ははやり確信犯のようだ。
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