サハリンを読む -遥か[樺太] の記憶

敷香(しすか)、眞岡(まおか)という異国風の地名の響き。フレップの実、蟹の缶詰、製紙工場の煙突の風景。渡り者の労働者たち、気ままな旅行者、ニヴフ、ウイルタをはじめとする北方先住民族、樺太アイヌ、残留ロシア人、そして戦後の引き揚げ者、祖国への帰還の道を閉ざされた朝鮮半島からの労働者…。 

サハリンを読む -遥か[樺太] の記憶
・会 期 :2009年11月21日(土)~2009年1月17日(日)
・休館日 :毎週月曜と年末年始(12/28~1/04)
・時 間 : 9:30~17:00(入場16:30まで)
・会 場 :札幌・北海道立文学館 特別展示室
      (中央区中島公園1-4 地図 TEL 011- 511-7655)
・入場料 :一般400(320)円、高大生200(150)円、
      中学生以下と65歳以上は無料。()は10名以上の団体料金
・お問合せ:同館 TEL 011- 511-7655 続きを読む


〈主な出展資料〉
[書物]
・山邊安之助『あいぬ物語』(博文館、1912)
・チエーホフ『サガレン紀行』(大日本文明協会事務所、1925)
・北原白秋『フレップ・トリップ』(アルス、1928)
・宮澤賢治『春と修羅』(関根書店、1924)
・寒川光太郎『密猟者』(小山書店、1940)、『草人』(中央公論社、1941)
・譲原昌子『朔北の闘ひ』(篁書房、1946)
・李恢成『またふたたびの道』(講談社、1969)
・吉田知子『無明長夜』(新潮社、1970)
・神沢利子『流れのほとり』(福音館書店、1976)
・田中了/D・ゲンダーヌ『ゲンダーヌ』(現代史出版会、1978)
・ V・サンギ『サハリン・ニヴフ物語』(北海道新聞社、2000)
・村上春樹『1Q84』(新潮社、2009)                  ほか                
[写真]半澤中/疋田豊治/片山通夫/大友真志/石川直樹 写真作品
[地図]「日本辺海図」(英アロースミス社、1811年)ほかサハリン周辺地図
[絵葉書]「樺太十六景」(豊原・大泊北進堂)ほか戦前の樺太絵はがき

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旭川駅前の買い物公園通り商店街では、何分に一度かはわからぬものの、かなりの頻度で北方領土返還を求める放送が流れる。ザ軍歌というようなマイナー調の古めかしい音楽が流れた最後に「北方領土の一日も早い返還を」とうい台詞が入る短いものである。返還の対象としてのみ語られCMされ続けられる「北方領土」に私達の想像力を喚起するものは何もない。私達がいつもはっとするのは、稚内から見えるサハリンを想像するとき。サハリンから引き上げてきた老女の話や先住民族であるニブヒについて書かれた書物と共にそこがただの領土ではないことを思い知るのだ。
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